卒業-バイバイ先輩-
でもそれを、大人なあたしはさらっとスルーしておく。

「・・・あれ?」

先輩を、見る。

ちゃんと、見る。

・・・どっか、違うよーな、違わないよーなってやつ。



解った。



まず初めに、決してストーカーなどではないって事を確認した上で話す。

いつも先輩を見てるあたしは、いや好きだったら当然見るだろうけど、先輩の"癖"ってやつにもそれなりに気づいてて・・・

先輩は、いつも右手をポケットに突っ込んでる筈なのに、今日は左手をポケットに突っ込んでる。



「何?」

あんまりにもあたしの視線が痛かったのか、先輩があたしにそう聞いた。


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