卒業-バイバイ先輩-
「あ、いや、その、今日は左手を・・・」
そう言いかけて、やめた。
『今日は左手をポケットに入れてる』なんて言ったら、それこそ『いつもは右手だって知ってる』って言ってるようなもんだ。
好きの気持ちがバレる上に、ストーカーよわばりなんてこの上なく迷惑だ。自分で自分が迷惑だ。
そんな苦悩の渦までもが乱入してきた事を先輩は知ってか知らずか、尚もあたしに問いかける。
「左手を・・・?何?」
ああ、困った。
こういうタイミングで来てくれるべきだと思うのに、美穂先輩も中々来ないし。
後で『別に見てたわけじゃない』って必死に・・・いや、必死にしたら怪しいから、自然に言えば平気?
そう言いかけて、やめた。
『今日は左手をポケットに入れてる』なんて言ったら、それこそ『いつもは右手だって知ってる』って言ってるようなもんだ。
好きの気持ちがバレる上に、ストーカーよわばりなんてこの上なく迷惑だ。自分で自分が迷惑だ。
そんな苦悩の渦までもが乱入してきた事を先輩は知ってか知らずか、尚もあたしに問いかける。
「左手を・・・?何?」
ああ、困った。
こういうタイミングで来てくれるべきだと思うのに、美穂先輩も中々来ないし。
後で『別に見てたわけじゃない』って必死に・・・いや、必死にしたら怪しいから、自然に言えば平気?