芸能人×一般人【恋愛物語】
「えっ?」


そう言ったと同時に抱き締められる。


善輝の温かさで、今にも本当の事を言いたくなった。


「もう行くから。じゃぁね…」


自分の気持ちを押し殺すようにそう言って善輝から離れると一回も振り向かずに善輝の家を出た。


その途端に溢れ出してくる涙。


善輝のあんな悲しそうな顔、初めて見た。


別れたい理由を聞いて、善輝は絶対に自分を責めてる。そして傷付いてるよね…。


ごめんね、善輝。本当はずっとずっと一緒にいたかったよぉ。


こんなにも気持ちが通じ合ってるあたし達なのに…なのに…ごめんなさい。



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