芸能人×一般人【恋愛物語】
「今まで、我慢してきたの。でも、疲れたって言ったでしょ?」


その言葉を聞いて俺は俯く事しかできなかった。


俺は仕事、仕事で彩乃にそんなに我慢をさせてたのか…


彩乃がそんな事を思ってたなんて知りもしなかった自分が悔しかった。


このまま付き合って彩乃に辛い思いをさせるより、彩乃が決めたことに従おう。


そう思うしかできなかった。


「そっか…。ごめんね、彩乃。俺、彩乃がそんなふうに思ってたなんて知らなかった。」


テーブルの上に置かれる合鍵。


今にも居なくなってしまいそうな彩乃。


彩乃が居なくなっちまう…


俺は、とっさに出ていこうとする彩乃の腕を掴んだ。



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