芸能人×一般人【恋愛物語】

電池パックをつけて、電源を入れてみる。


…が、電源すら入らない俺の携帯。


｢完璧に水没だな。｣


シンが静かに言った。


｢マジかよ…。｣


俺と彩乃の唯一の連絡手段だぞ。


彩乃の携帯番号なんて覚えてない。何でどっかにメモったりしてなかったんだ…俺は。


｢ホンマごめん。｣


ルイが必死に謝ってくる。


ルイもわざとやった訳じゃないし、同い年の俺たちはよくじゃれ合ってるから仕方ない。


｢そんな暗い顔すんなよ！大丈夫だから。｣


凹みぎみのルイに明るく声をかけた。


｢なぁ〜有田、どっかに空き時間ない？携帯ショップ行きたいんだけど。｣