砂漠の王と拾われ花嫁
ラシッドは待つ間、真っ白な馬に目をとめた。


莉世の馬、シラユキだ。


莉世が乗りたいと言っていた事を思い出した。


しかし、手首が治らない限りシラユキには乗れない。


シラユキに振り落とされるのがおちだ。



カリムが鞍を取り付けているとマハルの息子、警備副隊長のアクバールが近づいてきた。



「殿下、どちらへ?勝手に動かれては困ります」



「アクバールか、ちょうどいい 付いて来い お前、シラユキにも鞍をつけろ」


ラシッドはカリムと同様の少年に命令した。



< 108 / 491 >

この作品をシェア

pagetop