砂漠の王と拾われ花嫁
「困ったお姫様だ・・・・」


莉世がお酒を飲んだのは初めての事でマハルやアーメッドはまだ驚いた表情のままだ。



「食欲が失せた もうさげて良いぞ お前たちも下がれ」


莉世を寝室に運びながらラシッドは2人に告げた。



アーメッドは何か言いたそうだったが何も言わずお辞儀をして部屋から出て行った。




自分のベッドに莉世を横たわらせた。


艶のある栗色の髪が枕に広がる。


思わず指を差し入れ梳きたくなる。


視線を動かすと手首の包帯が目に入る。



「早く大人にならないで欲しい・・・リセ」


ラシッドは莉世の額にそっと口付けをすると自分も枕に頭をつけた。



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