砂漠の王と拾われ花嫁
「そんな事言っても信じませんから」


カシミールに呆れてそう言うと莉世は歩きはじめた。


歩くたびにアンクレットの鈴が鳴る。


なんかネコになったみたい・・・。


大股で歩くと太ももが丸見えになってしまう為に莉世は小さく歩いた。


カシミールも莉世の歩幅に合わせてゆっくり歩いている。


「こんな歩き方じゃ、宴は終わってしまうわね?」


少し苛立ち、そしてカシミールには申し訳なさそうに言う。


「宴は真夜中まで続きますから大丈夫ですよ」


カシミールが言うと莉世はにっこり笑った。



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