砂漠の王と拾われ花嫁
ラシッドの気分は高揚していた。



残念ながら鷹は捕まえられなかったがガラーナを思いっきり走らす事ができた。



ラシッドの走りについてこられるのはただ一人、アクバールだけだ。



先に宮殿へ帰ってきたラシッドはまっすぐ住居へ向かった。



ガラーナを走らせていても莉世の事を考えてしまう。



昨日は怒りをあらわにしてしまいかわいそうなことをした。



今日は莉世とゆっくり話をしよう。


* * * * * *



居間の扉を開けるとイスに座った莉世の姿が目に入った。


扉を開けた音がしたはずなのだが窓の方をみたまま動かない。


眠っているのか?


ラシッドは莉世に近づいた。



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