砂漠の王と拾われ花嫁
「す、すねてなんかっ」


「いや、すねている 子供みたいだぞ?」


「お兄様・・・・」


莉世は答えに困った。


「さあ、仲直りをしよう リセに冷たくされると堪えるんだ」


ラシッドの手が莉世の長い栗色の髪を撫でる。


「・・・わかったわ 許すわ」


許すわの言葉は茶目っ気たっぷりに言うとラシッドが声をあげて笑った。



「まったく私の姫には勝てないな」



ラシッドの機嫌の良さに莉世は安堵した。



良かった・・・もうお怒りではない。



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