砂漠の王と拾われ花嫁
何がおかしくて笑ったのかマハルはわからない。


何か変な事を言ってしまったのだろうか。


「マハル、心配ないぞ」


それだけ言うと居間を出て行った。



後に残されたマハルは何がなんだかわからない。



殿下があまりに上機嫌なので余計に心配になる。



息子に変わったことはなかったか聞くべきかしら・・・。





マハルがラシッドの寝室へ行くとちょうど莉世は目を覚ました所で起き上がって自由の利く右手で目をこすっていた。



「おはようございます 姫様」


「おはようございます マハル」



目が覚めた時にラシッドがいなくて莉世はホッとしていた。



あんなキスをした後に顔を合わせるのは照れくさい。



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