砂漠の王と拾われ花嫁
イムランの奏でる戯曲に莉世は次第にうっとりとなっていく。


やはり素晴らしい。


近くで聞くとますます素晴らしい音だった。



しばし莉世は目を閉じてイムランの奏でる戯曲を聞いていた。



この曲を聴くと舞いたくなってしまう。



莉世は目を開けて左手を見た。



ぎゅっと拳を握りたいのにほんの少ししか動かない。



まだしびれた感覚が残っている・・・。



曲が止まった。



左手をぼんやり見ていた莉世はハッと顔を上げると、目の前にはイムランが立っていた。



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