砂漠の王と拾われ花嫁
莉世はベッドに横たわりぼんやりしていた。


気にする事は無いよね・・・?


お兄様ならすぐに解決してくれるはず。


そうと分かっていても涙が止まらなかった。



* * * * * *




夕餉の時間になっても莉世はまだ居間に姿を現さない。



ラシッドは笑顔で出迎えてくれるものと思っていた莉世が居らず眉根を寄せた。



「リセはどうした?」



召使いに指示を出しているマハルに聞く。



「まだお休みかと・・・・」



「具合が良くないのか?」



ラシッドは莉世の部屋へ向かおうとした。




< 210 / 491 >

この作品をシェア

pagetop