砂漠の王と拾われ花嫁
「シラユキ、お前にはいつ乗れるのかしら・・・・」



白毛のお腹を右手で莉世は撫でる。








ブルルルル・・・ヒヒーン


厩舎の中から馬のいななきが聞こえる。


「あれはガラーナ?」


荒れたようないななきだ。



「いいえ、新しく入った茶毛の馬です 奴は気が荒いんです まだ調教されていないので近づかないで下さいね」



カリムがブラシの手を止めてから水を汲みに離れた。



カリムが離れた途端に、シラユキが歩き始める。



「シラユキ、ダメよ どこへ行くの?」



首に巻かれた手綱を引っ張るが、シラユキの力には敵わない。




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