砂漠の王と拾われ花嫁
シラユキが向かっているのは自分の入っていた厩舎。



莉世もシラユキの後から厩舎の中へ入る。



ラシッドの愛馬、ガラーナから少し離れた柵の中に茶色い毛の大きな馬がいた。



カリムの言ったとおり気が荒いようで柵の中で暴れ回っていた。



その馬の方へシラユキが歩いていく。



「シラユキ、行ってはだめ!」



莉世が手綱をもう一度引く。






「リセ、貸しなさい」


頭の上にラシッドの声がした。


「お兄様っ!」


莉世の顔が嬉しさでほころぶ。



ラシッドはシラユキの手綱を手にした。



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