砂漠の王と拾われ花嫁
「リセは美しいだろう?」


「それはもちろんでございます」


「数え切れないくらい 求婚者がいる」


「それも存じております」


「だが・・・・リセは誰にも嫁がせない」


タージルの顔は一気に青ざめる。



「誰にも・・嫁がせない・・・?」


一生独身でいさせるおつもりなのか?


「リセは私のものだ」


ラシッドは立ち上がった。



姫君を大事にしているとは聞いていたが・・・。


タージルは驚きすぎて声も出せなかった。



「さあ、用は済んだだろう?出て行きなさい」



扉を開けると驚きで声も出ないタージルに出て行くように促した。




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