砂漠の王と拾われ花嫁
居間へ行くと莉世が立ち上がった所だった。
「お兄様」
ほとんど手を付けられていない食事を見てラシッドは浅く溜息をついた。
「食欲が無いのか?」
莉世を見て苛立ちは消えた。
ラシッドが近づくと莉世は嬉しそうな顔になった。
その時、白檀の香りとともに混じって匂ってきたのはジャスミンの香り。
調合しだいでジャスミンの香りにも色々な種類になる。
自分の爽やかなジャスミンの香りではなく、甘く妖艶なジャスミンの香りがした。
ファティマの香りだわ・・・。
その香りが鼻についた途端に莉世の笑みが消えた。
「お兄様」
ほとんど手を付けられていない食事を見てラシッドは浅く溜息をついた。
「食欲が無いのか?」
莉世を見て苛立ちは消えた。
ラシッドが近づくと莉世は嬉しそうな顔になった。
その時、白檀の香りとともに混じって匂ってきたのはジャスミンの香り。
調合しだいでジャスミンの香りにも色々な種類になる。
自分の爽やかなジャスミンの香りではなく、甘く妖艶なジャスミンの香りがした。
ファティマの香りだわ・・・。
その香りが鼻についた途端に莉世の笑みが消えた。