砂漠の王と拾われ花嫁
2人の男
* * * * * *
「元気がないね?姫様」
厩舎に来てシラユキをぼんやり見ている莉世にカリムが言った。
いつも突然、莉世はやってくるのだが今日の様子はおかしい。
ずっとぼんやりしてシラユキを見つめているのだ。
「何かあったのですか?」
莉世はカリムを見ると再びシラユキに目を移す。
「姫様・・・・」
あきらかに様子がおかしい・・・何かあったんだ・・・。
カリムは床を磨くブラシを持ちながら考えた。
その時、莉世がカリムに向いた。