砂漠の王と拾われ花嫁
「お逃げにならないで下さい」


今にも行ってしまいそうな莉世の左腕を掴んだ。



その手を右手で払いのける。



「わたくしはラシッド殿下の妹です そのような振る舞いは無礼です!」



「無礼は承知しております」



今日のイムランは執拗に攻めて来る。



莉世は困り果てた。






「姫君が困っておられるぞ?イムラン」


救いの声は莉世の親しい人ではなかった。



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