砂漠の王と拾われ花嫁

莉世の左手

「話してもらおうか?」


2人きりになるとラシッドは莉世を寝室に連れて行き、ベッドに座らせ問う。



「お兄様・・・」



「リセ、悩み事を話すんだ」



「・・・左手が・・・まったく動かないの・・・」



じっと見つめるラシッドの顔に驚きを見た。


「まさか!それは本当なのか!?」



ラシッドは信じられないと言うように頭を振る。



莉世は再び涙が止まらなくなった。



「いつからなんだ?」



「馬に襲われた後に・・・気づいて・・・」



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