砂漠の王と拾われ花嫁
莉世が中庭に出る途中から曲は聞こえてきた。



すぐに弾き始めたようだ。



莉世が現れても曲が鳴り止む事はなかった。



安心して近くのベンチに腰をかけ目を閉じる。



ちょうどナツメヤシの木の下で木陰になっていて気持ちが良い。



♪~~~~~~♪~~~~~




「このような所でのんびりお昼寝ですか?姫君」


その声を聞いた途端に莉世の身体が硬直した。



「タヒール・・大臣・・・」



タヒール大臣の姿にイムランも驚き、弾くのを止めた。



なぜここへ来たんだ・・・?




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