砂漠の王と拾われ花嫁
イムランがゆっくり近づいてきた。



「姫様、大臣に脅されているのですか?」



イムランが目の前に現れて莉世は驚いた。



イムランがいた事をすっかり忘れていた。



「イムラン、今見た事は誰にも言わないでね?」



「大臣が姫様にあのような態度を取るとは・・・驚きました。ラシッド殿下はご存知なのですか?」



莉世はかぶりを振る。



「左手の原因も大臣だと」


莉世ははっとした。


そうだ、ついかっとなって言ってしまった。



「左手の事も誰にも言わないでね?」



ばれればカリムの命がなくなってしまう。



「疲れました 帰ります 素敵な曲をありがとう」



莉世は階段に向かった。



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