砂漠の王と拾われ花嫁
「ヒヒーン ブルルルル・・・」


ガラーナがいなないた。



「どうしたの?ガラーナ」


傍にいるガラーナに莉世は声をかける。



先ほどまでは静かだったのに突然いななくガラーナ。



どうしたものかと耳をすますとかすかに馬の駆ける音の地響きを感じた。



「馬・・・?」


どうしよう・・・



莉世は眠っているラシッドを見た。



馬だとしたら誰かが乗っていて水を求めてオアシスへ来るだろう。



タヒールのような男だったらどうしよう・・・。



心配は本当になってしまった。



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