砂漠の王と拾われ花嫁
草を掻き分ける足音と共に3人の男が現れた。



立ちすくんでいる莉世を見て男たちも驚いた。



「これは・・・驚いたぞ」



長旅をしているようで髭も伸ばしっぱなしの見るからにむさ苦しい男たちだった。



「ここら辺では見たことのない髪の娘がいる」



「オアシスの女神なのか?」



「いや、人間のようだぞ?」


男たちは莉世を上から下まで見て何やら言っている。



「あの・・・あなた方は・・?」



「この娘は着る物からして庶民ではなさそうだぞ?」



男たちは莉世に目が行き横になっているラシッドに気づいていないようだ。




< 338 / 491 >

この作品をシェア

pagetop