砂漠の王と拾われ花嫁
「まったく、困ったお姫様だ」
口ではそう言うもののラシッドの顔は怒ってはいない。
「私はお姫様ではないわ」
周りのものに「姫様」と呼ばれるのにも慣れてしまったが、ラシッドの口から出るとくすぐったい感じがする。
莉世に甘いラシッドにアーメッドはほとほと困っている。
莉世はきれいに編みこまれた栗色の髪を外そうと手を髪に伸ばしている。
「リセ、それを外すとマハルが悲しむぞ?」
マハルは13歳の頃から莉世の世話係になった女性だ。
口ではそう言うもののラシッドの顔は怒ってはいない。
「私はお姫様ではないわ」
周りのものに「姫様」と呼ばれるのにも慣れてしまったが、ラシッドの口から出るとくすぐったい感じがする。
莉世に甘いラシッドにアーメッドはほとほと困っている。
莉世はきれいに編みこまれた栗色の髪を外そうと手を髪に伸ばしている。
「リセ、それを外すとマハルが悲しむぞ?」
マハルは13歳の頃から莉世の世話係になった女性だ。