砂漠の王と拾われ花嫁
* * * * * *
莉世はぼんやりとうつろな目で燃える火を見ていた。
昨日と同じく着ているものを脱ぎ、ラシッドの長衣一枚を身体に巻きつけて火に当たっている。
毒が抜けていないラシッドは座っていられずに横になっていたが視線はずっと莉世の方だ。
「・・・落ち着いたか?」
ラシッドが静かに聞く。
先ほどまで痛みで騒いでいた男たちも疲れきったのか出血しすぎて意識を失ったのか静かになっていた。
「・・・・・はい」
男たちに触れられた事が何よりショックだったのだ。
あと少しラシッドが助けに来なければ舌を噛んでいたはずだった。
莉世はぼんやりとうつろな目で燃える火を見ていた。
昨日と同じく着ているものを脱ぎ、ラシッドの長衣一枚を身体に巻きつけて火に当たっている。
毒が抜けていないラシッドは座っていられずに横になっていたが視線はずっと莉世の方だ。
「・・・落ち着いたか?」
ラシッドが静かに聞く。
先ほどまで痛みで騒いでいた男たちも疲れきったのか出血しすぎて意識を失ったのか静かになっていた。
「・・・・・はい」
男たちに触れられた事が何よりショックだったのだ。
あと少しラシッドが助けに来なければ舌を噛んでいたはずだった。