砂漠の王と拾われ花嫁
「アクバール様と、カシミール様!?わたし、お迎えに行ってきます!」


莉世は迎えに嬉しくなりラシッドの傍を飛び出した。



「リセ!」


ラシッドの腕から飛び出した莉世は跳ねるように音のする方へ向かった。




アクバールたちを迎えに行くにはあの男たちの傍を通らなければならない事をすっかり忘れていた。




一瞬、莉世の足が止まった。



うつ伏せで倒れている男が見えて顔を背けたその時。



乱暴に莉世の身体は突き飛ばされた。



「うっ!」


一瞬何が起こったのかわからなかった。



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