砂漠の王と拾われ花嫁
「それはわかりませんわ 今の状態では誰も貴方の味方はおりませんから」



3人はまるでシナリオを作ってきたように交互に話をしていく。


莉世の身体が震えてきて持っていた本を地面に落としてしまった。



「右手だけですととっても不便ですわね?」


莉世の足元に落ちた本を拾い膝の上に乗せる。



「いい加減目を覚ましてくださいませ」


にっこりと莉世に微笑む。



「・・・・」


莉世には何も答える事ができなかった。



ふらつく様にベンチから立ち上がった。



その時、



「お前たち、こんな所にいたのね?」



妖艶な艶のある声の持ち主が現れた。





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