砂漠の王と拾われ花嫁
「リセ?返事をくれないのか?」


考え込んでしまった莉世のあごに手をかける。



黒い瞳とグリーンの瞳が絡み合う。


先に目をそらしたのは莉世の方だった。


「リセ?」


うれしくないのか?



ラシッドは喜んでいないような莉世の様子に眉を寄せる。


「お兄様、今すぐでなくてもいいの・・・・」



ラシッドの探るような視線に耐えられず再びラシッドの胸に頬を寄せた。



< 394 / 491 >

この作品をシェア

pagetop