砂漠の王と拾われ花嫁
* * * * * *



寝るばかりの莉世は窓に映る自分の姿を見ていた。



【侍医の部屋に行ってみなさい ブルーの液体の入った小さな瓶があるから それを飲めば左手は元通りになるわ】



ファティマの妖艶な艶のある声が頭の中で聞こえた。



「ブルーの液体・・・秘薬・・・」


本当にそれを飲めば良くなるの?


ラシッドに求婚されてすっかりファティマの言った秘薬の事を忘れていた。


「侍医に聞いてみる・・?」


ううん 侍医は私たちの事を反対しているって言っていた。


明日、侍医の部屋に行ってみよう。



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