砂漠の王と拾われ花嫁
ぼんやり見ていると形の良い唇が近づいてきた。



「ん・・っ・・」



お酒が口の中に入ってきてむせそうになる。



ごくんと喉を鳴らして飲み干すと喉が焼けるように熱くなる。



「うまいか?」



「ゴホっ・・・全然おいしくないです」


ちょっと涙目になった莉世を笑う。



こんな時間はすごく久しぶり・・・・。



オアシスの時のようにラシッドに触れられ莉世はうれしい。



「秘薬」の事も言ってしまいそうになる。



でも侍医の部屋から盗んだから言えない・・・。




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