砂漠の王と拾われ花嫁
ラシッドはベッドに寝かされた莉世に愕然となった。


顔は赤く呼吸が苦しそうに途切れ途切れの息をしている。



マハルが見つけた時から莉世の容態が変化していた。



見つけた時はこんなに辛そうな様子ではなかった。



「リセ!?いったいどうしたのだ!?」


ラシッドが莉世の頬に触れる。



「熱い!熱いぞ!侍医はまだか!?」



そう言った時、ベッド横の小瓶が目に入った。



「この瓶は?」



「この瓶は姫様が倒れられた床に落ちていたものです」



おろおろとした顔のマハルが告げた。




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