砂漠の王と拾われ花嫁

妃は・・・?

ラシッドは再び大臣と長老らに呼ばれ彼らと一緒の一室にいた。



「何の用だ?」



ラシッドは不機嫌な顔を隠そうともせず聞いた。


莉世が心配で数日間はほとんど傍を離れていない。



「殿下、お忙しい所を申し訳ございません 話というのはリセ姫の事でございます」



長老の1人が切り出した。


が、莉世の名前を聞いたラシッドは長老を冷たく睨む。



「リセがどうしたのだ!?」


噛み付くように言うラシッド。



「盗みを働いたとお聞きしました」


「盗みだと?」


聞き捨てならない。




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