砂漠の王と拾われ花嫁
ラシッドは立ち上がると「盗み」と言った大臣の胸倉を掴んだ。
「で、殿下!」
「お放しくださいませ」
周りにいた者がざわめく。
「言葉を撤回しろ!侮辱罪だ」
ラシッドは憤りを感じた。
「アフマド様、リセ姫の事はもう良しといたしましょう 大事なのはこれからの事」
タヒールが穏やかに口を挟んだ。
「そ、そうです これからの事を話し合うために殿下をお呼びだてしたのです」
アフマドと呼ばれた男は慌てて言った。
アーメッドはラシッドの背後で冷や汗を流していた。
莉世がこん睡状態になってからというものラシッドの機嫌が悪くなる一方なのだ。
もちろん愛する人が死ぬかもしれない時に愛想良く出来るわけがないのだが。
「で、殿下!」
「お放しくださいませ」
周りにいた者がざわめく。
「言葉を撤回しろ!侮辱罪だ」
ラシッドは憤りを感じた。
「アフマド様、リセ姫の事はもう良しといたしましょう 大事なのはこれからの事」
タヒールが穏やかに口を挟んだ。
「そ、そうです これからの事を話し合うために殿下をお呼びだてしたのです」
アフマドと呼ばれた男は慌てて言った。
アーメッドはラシッドの背後で冷や汗を流していた。
莉世がこん睡状態になってからというものラシッドの機嫌が悪くなる一方なのだ。
もちろん愛する人が死ぬかもしれない時に愛想良く出来るわけがないのだが。