砂漠の王と拾われ花嫁
「姫様が目を覚まされた事を、お喜び申し上げます」



アフマドはタヒールに莉世の様子を確かめて欲しいと頼まれラシッドの執務室を訪れていた。



「ああ 最高の気分だ」



ラシッドはいつになくにこやかな笑みで答える。



「すぐにでも姫様の快気祝いの宴をしなくてはなりませんな」



「いや、快気祝いの宴をするのなら結婚式も一緒にやってしまおう」



「それではファティマ様との結婚式で姫様は気分を害されるのでは?」



アフマドはラシッドの言葉に驚いた。



「誰がファティマとの結婚式だと言った?」



「えっ!?」



目が飛び出るくらい驚くアフマド。




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