砂漠の王と拾われ花嫁
「お、お前は!?」


タヒールはアクバールの顔を見て絶句した。



そして目の前に立つラシッドの側近カシミールを見る。



「よくも今まで姫様を!」



カシミールは腕を振り上げタヒールの顔を殴った。



「ぐわっ!」



タヒールの口からうめき声が漏れた。



「な、なんて事をするんだ!わたしは大臣だぞ!」



「その大臣がラシッド様の婚約者を殺そうとしましたね?りっぱな反逆罪です」


アクバールは静かに言う。



腕を捕まれたままのタヒールはどうにかしてアクバールから逃れようと足をばたつかせる。






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