砂漠の王と拾われ花嫁
「そんな事はいけません!もう一度『秘薬』を飲ませるなど・・・」
ラシッドから聞いたマハルは驚き大きくかぶりをふる。
「また姫様がお辛い目に合います!」
また苦しむかもしれない。
あの時の莉世の叫び声を忘れられないマハル。
「マハル、このままでいればリセは死んでしまうだろう」
「ラシッド様・・・・」
マハルが肩を震わせて嘆く。
そばにいた息子のアクバールが母親の肩を寄せる。
「母さん、わたしは殿下の意見に賛成です 奇跡を願いましょう」