ぼくらのSOUND


「違いますよっ!!オレはベースを弾いてただけ!!それに、稜(たか)だってギター弾いてたじゃん!!」


ハル兄は頭にきたのか、立ち上がり久保田先生を睨んだ。
…きっと、稜っていう人がギター上手かっただけで、ハル兄が下手だったわけじゃないんだろうな、うん。
家でベース弾いてて近所に苦情きたことあったけど、決してハル兄が下手だったわけじゃないんだろうな、うん。


「稜って誰…?」




その場が静まり返った気がした。ハル兄がえ?お前何言ってんのって顔をしてこちらを見てきた。やめてくれ、まるで私が空気が読めなかったみたいじゃないか。



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