三澤斗春と集められた名探偵。
ガチャ。
「斗春、いるかー?」
声と共に一人の男が入ってきた。
「おや、いおりん。久しぶりなー」
寝転んだまま、三澤が手を振る。
どうやら、知り合いのようだ。
「亜九谷、お茶を……お茶でいいよな?」
「うん。お願いするよ」
三澤の知り合いにしてはまともな人間のようだ。
安心する。
亜九谷がお茶を入れている間に、二人は応接間に移動していた。
「はい、どうぞ」
「どーも」
「こいつは、附屋根伊織。俺の知り合い中で、1番優秀な奴だ」
「そうなんですか?」
「いや……おい、斗春。言い過ぎだって」
謙遜などという行動。
これは、本当に優秀な人材らしい。
「へー、お仕事は?」
「一応、警察官を」
「あそこの副署長様だ」
「ふぅくしょちょーぅ?」
副署長って、あれか?
あれですか?
署長の、副の人。
偉い人。
すげー、偉い人。
「……亜九谷、ヨダレ出てる」
「あぁ、すいません!」