§運命論§
第①章

クラスメート

「私さぁ…好きな人できたかもっ!!」

「えぇっ!!!マジでッ??!」


いきなり言われて私、相葉菜緒[アイバナオ]は部活中ということも忘れてつい大声をあげてしまった


「ばか!!声でかいっ!!」

「ぁっ、ゴメン……で、誰なの!??」

「え~…内緒ぉ…」

「なんでーっ!!教えてよ!!」

「どーしようかなぁっ」


好きな人が居ると自らカミングアウトしたからには最初から教える気なのはお互い承知の上


「教えてよっ、気になって部活出来ないじゃんっ!!」

「ん~…じゃあ応援してくれる?」

「当たり前じゃんっ」

「誰にも言わない?」

「もちろんっ!!」

「……た…竹内君…っ」

「…竹内ってうちのクラスの?」

「うんっ、菜緒のクラスでバスケ部の!!」

「あ~…あの人ね~」


竹内卓[タケウチスグル]は去年からあたしと同じクラス
ちなみにさっきから話してる高田美嘉[タカダミカ]は隣のクラス


「竹内くんてさ~すっごい優しいよね~」

「へぇ~…あんま話したことないからわかんなぃや」

「ねぇ、菜緒同じクラスじゃん?…協力してくれる…?」

「もちろんっ!!なんでも言って~」

「ありがと~菜緒大好き~っ」

「あたしも美嘉好きだよ~っ」

「んで…早速なんだけどぉ……」

「んー?」

「竹内君のアド聞いてほしいなぁーなんて…」

「いいけどぉ…自分で言ってみれば?話すきっかけも出来るしっ」

「だって緊張するんだもん~…お願いっ!!!」

「…わかった、んじゃぁ聞いとくよ!!」

「ありがと~マジ感謝~っ」


こうして私は軽い気持ちで美嘉のお願いを聞き入れた


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