――放課後



「あ、阿部麻里亜!」



廊下で会った阿部麻里亜に声をかけた。



「!要くんとQ様?どうしました?」



俺は頭の中で立てていた計画のために彼女を引き留めた。



「夏休み、暇ある?」

「え?あ、あるある!いっぱい暇!!」



にっこりと、満面の笑みで答えてくれた彼女は、ノリノリらしくて、俺も一安心した。



「……ウサギさん、麻里亜さんと……?」

「いや、涼歌さまと三人でって考えてたんだけど……」



そう言った直後、二人ともため息をついていた。



なぜだ?
< 103 / 410 >

この作品をシェア

pagetop