――その週の日曜日



ピンポーン



その家に鳴り響くチャイムの音。

数秒後、ガチャ……扉はゆっくりと開かれた。



「はよ、お待たせ」

「時間ぴったり!」

「あぁ。それじゃ、行こうか」



日曜日にデート……なんてそんな楽しいものではありません。



「本当にいいのか?確かに学校からは近いけど、菅原ん家との距離足せば遠いぜ?」

「それでも、毎朝来てくれてるんでしょ?大丈夫だよ。楽しみ」

「……別に楽いことなんかねぇよ」



そう、今日は俺の家を紹介する日。

前にズルいなんて言われ、それから毎日のように家を教えろと言ってきたからしかたない。

しかも諦めが悪すぎる、菅原。
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