Q
ひとつの未来
騒ぐ叶をスルーして(てかお前仕事ねーの?)、愛海の部屋に直行した。
「別に話なんてすぐに終わるのに」
「お前なぁ、ライブの後だぜ?あの人数に顔見られたんだ。ここしかないだろ」
「別にいいけどね」
なんて言いながら笑う愛海。
どことなく、いつもより元気がない気がする。
「じゃ、さっさと話しちゃおっか」
無理して明るく振る舞ってるように見える。
「ねぇ、話してくれるってことは……信じてくれるの?」
「……信じるっていうのは、自分でしようと思って出来るわけじゃないよ」
……もう、始まってるのか……?
「信じると信じたいは違う。あたしは、信じさせてほしかったの」