「バカね。すぐに言ってくれれば対処出来たわ」



菅原はそう言って彼女の両手をとって向き合った。

ニコリ、菅原が微笑む。



「……勇気が出なくて……」

「こんなことに勇気なんて必要ないわ。もっと気軽に相談して?……そのためのQ制度なんだから」


そうだ、そういうためのQ。

先生の上にも立つ、最高権力者。



やりたい放題やらせてはいけない。

生徒が生徒を管理する、そのためのQだから。



「私はあなたの味方です」



凛々しく、勇気づけるように、彼女は笑う。
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