Q
「……なにしたわけ?」
次の週の帰り道、俺は菅原に何をしたのかを聞いた。
昼休みに彼女が俺の教室に来てお礼を言って行ったのだ。
まさか本当になくなるなんて思わなかったと、とても嬉しそうに話してくれたのだ。
「こういうのって、弱みを握っていれば簡単に終わるの」
「……よ、弱み?」
「噂を流しただけだよ。麻里亜さんはQ様のお気に入りってね」
ここで言う弱みとは、Qという存在……ということらしい。
確かに、この学校では一番効果的なのかもしれない。
「実際ね、全てのプロフィールを管理しているのは私だもの」
にっこり笑って言う菅原。
実はこの人素で黒いよな?
そう思ってしまった梅雨のストーリー。