「……へ?」



意味が分からん。

五分も過ぎてないと思ってたのに。



寝かせねぇとか言ったの自分なのに。



「……俺寝てた?」

「そうだよ」



いきなり真後ろから声が聞こえてびっくりした。

菅原はまだ起きていたらしい。



「……菅原?ごめん、30分ほったらかしだった?」

「30分、ぐっすり眠ってたよ」



思わず出る大きなあくび。

目をこすりながら菅原と目を合わせると、ニコリと彼女は笑った。

……わけもわからず、不思議と照れて顔を背けた。



「……顔、見た?」

「バッチリ」



なんか屈辱っ!!

寝顔を見られるなんて、しかも女に見られるなんて屈辱的だ。



「もう寝たら?」



菅原はそう提案してきた。
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