Q
「あなた大丈夫?」
「……あ、はい、ありがとうございます、Q様……」
そう言ってQを見るその瞳は輝いていた。
Qはこの学校にとって憧れの的だから。
「この問題に助っ人は必要?」
「……え、あ……」
彼女が答えに悩んでいると、ふと俺の後ろから声が聞こえてきた。
「男女の問題なら必要はない、でもそれ以前の人間関係としての問題なら……必要なんじゃないですか?」
――なんて言うのは菅原でもなく、もちろん当人でも俺でもない。
俺の陰に隠れてちょこんと頭だけをだして言う、アベマリア……でなくて、阿部麻里亜。
オイお前はなぜ、そしていつから俺の後ろにいる?