Q
「お、俺ですか!?」
「そうよ。Qバッチも持っているし、ウサギさんこの学校ではもう有名人だし、少しは有利になるはずよ。話し合いの中間に入ってもらうだけだもの、そんなに難しくないわ」
いやいやいやいや、中間て……。
俺に何を知ろと言うんだ、正直不安がある。
「話し合いに双方の手出しは無用、ムダな圧力はいらないわ。凛さん側に付いて見守っていればいいのよ」
「そうか?わかっ……」
り ん さ ん ?
突然出てきた言葉に思考が一時停止する。
「りん?」
「……あ、柏葉凛、彼女の名前です」
耳元で言ってくれた阿部麻里亜。
かしわばりんさんね。
はいはいわかりました。
Q様お得意の名前当てか。
……俺の名前は覚えてないくせに……。