忍抄(しのぶ・しょう)
首の回りが大きくゆったりと開いたうす紫色の絹製の半袖シャツにぴっちりしたジーパン姿だ。
ベルボトムの裾から青い色のサンダルを履いて形よく揃った足の指が覗いている。
俺は唸ってしまった。きれいに梳かれた髪が、長いうなじを離れて夕方の風に舞う。
前から見ても、胸を良く見なければ女の子だって言っても分からないだろう。
「どうしたの?吾郎さん。俺、何か変?」
腰に巻いた携帯や小物が入っていると見えるバンドの上に手を置いて、片足に重心を移した。どっかのグラビアで見た様な女の子の魅惑的なポーズ。
回りを通り過ぎる男や女が俺たちを見ていく。
「すげえ、可愛いじゃん!」
「へー、よくあんな子、引っかけたね」
こんな声を聞いてか、不適な笑みで俺を見上げていた忍は、俺の横に来て俺の腕を取った!
「あのさ・・・『バイオ・ダメージ』って見ない?」
180センチの俺の肩ぐらいの背だから、165センチはあるだろうか。はじめて鳥居家で会った時はもっと小柄かと思った。顔が小さめなのでそう思ったのだろう。
ベルボトムの裾から青い色のサンダルを履いて形よく揃った足の指が覗いている。
俺は唸ってしまった。きれいに梳かれた髪が、長いうなじを離れて夕方の風に舞う。
前から見ても、胸を良く見なければ女の子だって言っても分からないだろう。
「どうしたの?吾郎さん。俺、何か変?」
腰に巻いた携帯や小物が入っていると見えるバンドの上に手を置いて、片足に重心を移した。どっかのグラビアで見た様な女の子の魅惑的なポーズ。
回りを通り過ぎる男や女が俺たちを見ていく。
「すげえ、可愛いじゃん!」
「へー、よくあんな子、引っかけたね」
こんな声を聞いてか、不適な笑みで俺を見上げていた忍は、俺の横に来て俺の腕を取った!
「あのさ・・・『バイオ・ダメージ』って見ない?」
180センチの俺の肩ぐらいの背だから、165センチはあるだろうか。はじめて鳥居家で会った時はもっと小柄かと思った。顔が小さめなのでそう思ったのだろう。