悪逆の檻



素直な感想は、


『やっぱり、か』

だった。







手札に、7が4枚もある。

そんなことは、あるはずがない。



カードを使いきったら勝ちの七並べで、最初に4枚減らせる。

これは、一見幸運に見えるが、違う。



七並べの本懐は、いかにパスをせず生き残るかだ。


つまり、最初から4枚分、死に近いということだ。




こんなに、露骨に偏らせるとは。

もはや、隠す気など微塵も感じられない。

正面から臆面もなく、堂々と不正を行っている。






震える。

普段なら押し止められる、それも、制御がきかない、

臓物から震えている。

















< 20 / 86 >

この作品をシェア

pagetop